
PTG 2026/09/15
① 90/90 ヒップスイッチ
目的
・股関節の内旋・外旋可動域の向上
・骨盤のコントロール能力向上
・左右の股関節をスムーズに切り替える
・投球時の軸脚・踏み込み脚の動きを作りやすくする
投球では、軸脚側と踏み込み脚側で股関節の内旋・外旋を使い分けながら骨盤を動かします。
このメニューは、左右の股関節を大きく動かし、
投球前に股関節周辺を動きやすい状態にするメニューです。
やり方
① 床に座り、両膝を曲げて足をやや広めに開く
② 両膝を同じ方向へ倒し、前後の脚がそれぞれ約 90 度になる姿勢を作る
③ 胸を起こしたまま、両膝を反対側へゆっくり倒す
④ 左右の坐骨が浮きすぎないように股関節から動かす
⑤ 左右交互にリズムよく繰り返す
時間・回数
左右 10 往復 × 2 セット
ピッチャー向けポイント
・腰だけをひねらず、股関節から動かす
・上半身が大きく倒れないようにする
・無理に膝を床につけようとしない
・左右で動きにくい方向がないか確認する
・W-up では止めすぎず、リズムよく行う
ピッチャーへの効果
股関節の内旋・外旋がスムーズになることで、
足上げから軸脚へ体重を乗せる動作や、
並進動作へ移る際の骨盤の動きを作りやすくなります。
股関節を使って骨盤をコントロールするための準備としておすすめです。
② 腸腰筋ストレッチ+オーバーヘッドリーチ
目的
・腸腰筋の柔軟性向上
・股関節伸展可動域の確保
・広背筋・体側の柔軟性向上
・股関節と上半身を連動して動かす準備
股関節前面から体側までを一緒に伸ばし、
投球動作で必要となる下半身と上半身の大きな動きを引き出します。
やり方
① 片膝立ちの姿勢を作る
② 骨盤を軽く後傾させ、お尻に力を入れる
③ 身体を少し前方へ移動し、後ろ脚側の股関節前面を伸ばす
④ 後ろ脚側の腕を頭上へ伸ばす
⑤ 腕を伸ばしたまま、身体を反対側へ軽く倒す
⑥ 元へ戻し、繰り返してから反対側も行う
時間・回数
左右 10 回 × 2 セット
ピッチャー向けポイント
・腰を反って伸ばそうとしない
・お尻を締めて骨盤の位置を安定させる
・腕は耳の横までしっかり伸ばす
・股関節前面から脇腹まで「⾧くする」イメージ
・呼吸を止めずに行う
ピッチャーへの効果
腸腰筋や広背筋周辺の動きを引き出すことで、
足上げから並進動作へ移る際に骨盤や体幹を動かしやすくなります。
腰を過度に反らずに大きな動きを作るための W-up としても有効です。
③ アダクターロックバック
目的
・内転筋群の柔軟性向上
・股関節可動域の確保
・股関節へ体重を乗せる感覚の獲得
・骨盤をコントロールする準備
内転筋を伸ばしながら股関節を大きく曲げることで、
投球時の軸脚への荷重や並進動作につながる股関節の動きを作ります。
やり方
① 四つ這いになる
② 片脚を真横へ伸ばし、足裏または踵を床につける
③ 背中を真っ直ぐに保つ
④ お尻をゆっくり後方へ引く
⑤ 伸ばした脚の内ももに伸びを感じる位置まで動く
⑥ 前へ戻り、同じ動きを繰り返す
⑦ 反対側も同様に行う
時間・回数
左右 10 回 × 2 セット
ピッチャー向けポイント
・腰を丸めて後ろへ動かない
・お尻を後ろへ引き、股関節を深く使う
・伸ばしている脚の内ももを意識する
・骨盤が左右へ大きく傾かないようにする
・痛みが出るところまで無理に動かさない
ピッチャーへの効果
内転筋の柔軟性を確保することで、軸脚股関節へ身体を乗せる動作や、
骨盤をホーム方向へ移動させる並進動作を行いやすくします。
特に、股関節が硬く下半身の動きが小さくなりやすい投手におすすめです。
④ シングルレッグ・ハムストリングダイナミックストレッチ
目的
・ハムストリングの動的柔軟性向上
・股関節の屈曲・伸展可動域向上
・片脚支持能力の向上
・股関節と体幹の連動性向上
片脚で身体を支えながら股関節を大きく動かすことで、
柔軟性とバランスを同時に高める W-up メニューです。
やり方
① 片脚で立ち、支持脚の膝を軽く曲げる
② 反対脚を後方へ伸ばしながら、股関節から上半身を前へ倒す
③ 頭から後ろ脚までが一直線になるイメージで伸ばす
④ 支持脚のハムストリングに伸びを感じる
⑤ 股関節を伸ばしながら身体を起こす
⑥ バランスを保ちながら繰り返す
⑦ 反対側も同様に行う
時間・回数
左右 10 回 × 2 セット
ピッチャー向けポイント
・腰から曲げず、股関節から身体を倒す
・骨盤が横へ開かないようにする
・支持脚の膝を軽く曲げる
・バランスを崩さない範囲で大きく動く
・「伸ばす+片脚で支える」の両方を意識する
ピッチャーへの効果
ハムストリングの動的な柔軟性に加えて、軸脚で身体を支えながら股関節を動かす能力を引き出せます。
足上げから並進動作へ移る際の軸脚の安定や、股関節を使った体重移動の準備につながります。
⑤ ラットストレッチ+体側伸ばし
目的
・広背筋の柔軟性向上
・体側の可動性向上
・肩関節の挙上可動域確保
・胸郭を動かしやすい状態にする
・上半身の過度な力みを抑える
広背筋は腕から背中、骨盤周辺までつながる大きな筋肉です。
広背筋周辺の動きを引き出すことで、腕・胸郭・体幹をスムーズに動かす準備を行います。
やり方
① 足を肩幅程度に開いて立つ
② 片腕を頭上へ伸ばす
③ 腕を⾧く伸ばしたまま身体を反対側へ倒す
④ 脇から腰付近まで伸びを感じる
⑤ 元の姿勢へ戻る
⑥ リズムよく繰り返す
⑦ 反対側も同様に行う
※柱や壁に手をつき、少し身体を後方へ引きながら行っても OK です。
時間・回数
左右 10 回 × 2 セット
ピッチャー向けポイント
・腰を反らずに体側を伸ばす
・肩をすくめない
・腕だけではなく脇腹まで⾧く伸ばす
・骨盤が大きく横へ逃げないようにする
・呼吸を止めず、吐きながら可動域を広げる
ピッチャーへの効果
広背筋や体側の動きを引き出すことで、
足上げ時の姿勢を保ちながら上半身をリラックスさせ、
並進動作へスムーズに移行する準備ができます。
また、その後の胸郭回旋や腕の動きを邪魔しない
上半身の可動性づくりにもつながります。
⑥ シングルレッグバランス・ニーアップ
目的
・片脚支持能力の向上
・軸脚股関節の安定性向上
・骨盤・体幹のコントロール能力向上
・足上げ姿勢の安定
・並進動作へ移るための土台づくり
片脚で身体を支えながら反対脚を引き上げ、投球動作の足上げに近い姿勢を作ります。
やり方
① 真っ直ぐ立った姿勢から片脚で立つ
② 反対側の膝を腰の高さ付近まで引き上げる
③ 軸脚の股関節で身体を支える
④ 骨盤を水平に保ち、上半身を真っ直ぐにする
⑤ 姿勢を安定させてから脚を下ろす
⑥ 左右を入れ替えて繰り返す
時間・回数
左右 10 回 × 2 セット
ピッチャー向けポイント
・軸脚の膝だけで支えない
・軸脚側のお尻で身体を支える
・骨盤を左右へ傾けない
・上げた脚側へ身体が流れない
・頭の位置をできるだけ安定させる
ピッチャーへの効果
足上げ時に軸脚股関節で身体を安定させる能力を高めます。
安定した状態で足を上げ、次の並進動作へ
スムーズに移るための土台を作るトレーニングです。
⑦ ニーアップホールド
目的
・足上げ姿勢の安定性向上
・軸脚での支持能力向上
・股関節周辺の安定性向上
・骨盤・体幹の姿勢保持能力向上
・並進開始前のバランス能力向上
投球時の足上げに近い姿勢を一定時間キープし、
軸脚で身体を支える感覚を身につけます。
やり方
① 真っ直ぐ立つ
② 片脚で立ち、反対側の膝を引き上げる
③ 太ももが床と平行程度になる位置まで上げる
④ 軸脚の股関節で身体を支える
⑤ 骨盤・胸・頭の位置を安定させる
⑥ 指定時間キープしてから脚を下ろす
時間・回数
左右 60 秒 × 2 セット
ピッチャー向けポイント
・上げる膝の高さだけを意識しない
・軸脚のお尻に力が入っているか確認する
・軸脚の膝をロックしすぎない
・骨盤を傾けない
・上半身を反らしたり横へ倒したりしない
ピッチャーへの効果
足上げ時の姿勢が安定することで、軸脚へ力を蓄えた状態から並進動作を開始しやすくなります。
足上げで身体が左右へ流れやすい投手にもおすすめです。
⑧ ニーアップ→ヒップヒンジ
目的
・軸脚股関節への荷重感覚の獲得
・股関節主導の動作習得
・片脚支持能力向上
・臀部・ハムストリングの活用
・足上げから並進開始への動作連結
足上げ姿勢から軸脚股関節へ体重を乗せ、「股関節で身体を支えながら動く」感覚を作ります。
やり方
① 片脚立ちでニーアップ姿勢を作る
② 軸脚の膝を軽く曲げる
③ お尻を後方へ引きながら上半身を少し前傾させる
④ 軸脚股関節に体重が乗る感覚を作る
⑤ 背中を真っ直ぐに保つ
⑥ 股関節を伸ばして元のニーアップ姿勢へ戻る
⑦ 繰り返してから反対側も行う
時間・回数
左右 10 回 × 3 セット
ピッチャー向けポイント
・膝だけを曲げてしゃがまない
・お尻を後方へ引く
・軸脚の臀部に荷重を感じる
・腰を丸めない
・骨盤が横へ開かないようにする
ピッチャーへの効果
足上げ後に軸脚股関節へ適切に荷重する感覚を身につけることで、
下半身に力を蓄えた状態から並進動作へ移行する能力につながります。
⑨ ニーアップ→フォワードフォール
目的
・足上げから並進への移行能力向上
・重心移動の感覚獲得
・軸脚支持から前方移動への切り替え
・全身を一体化した並進動作の習得
・ホーム方向への推進感覚の獲得
ニーアップ姿勢から身体を前方へ傾け、
重心移動を利用して並進動作をスタートする感覚を作ります。
やり方
① 片脚立ちでニーアップ姿勢を作る
② 軸脚で身体を安定させる
③ 頭から軸脚までのラインを保ちながら身体全体を前方へ傾ける
④ バランスが崩れる直前まで前方へ移動する
⑤ 上げていた脚を前へ出して着地する
⑥ 着地後に姿勢を安定させる
⑦ スタート位置へ戻り繰り返す
時間・回数
左右 10 回 × 3 セット
ピッチャー向けポイント
・上半身だけを前へ倒さない
・身体全体を一つのユニットとして動かす
・早く前脚を出しすぎない
・ホーム方向へ真っ直ぐ移動する
・最初はゆっくり行い、動きを確認する
ピッチャーへの効果
足上げで作ったエネルギーを止めず、
身体の重心をホーム方向へ移動させて並進動作につなげる
感覚を身につけます。
⑩ ニーアップ→ウォールプッシュ
目的
・軸脚からの力発揮能力向上
・地面反力を利用する感覚の獲得
・股関節伸展能力向上
・足上げから並進への切り替え能力向上
・ホーム方向への推進力向上
壁を利用して、ニーアップ姿勢から軸脚で地面を押す感覚を強調します。
やり方
① 壁の前に立ち、両手を壁につく
② 身体を軽く前傾させる
③ 片脚を引き上げてニーアップ姿勢を作る
④ 軸脚で地面を強く押す
⑤ 上げた脚を前方へ動かしながら、身体を壁方向へ押し込む
⑥ 股関節・膝・足首を連動させる
⑦ 元の姿勢へ戻り繰り返す
時間・回数
左右 10 回 × 3 セット
ピッチャー向けポイント
・軸脚で地面を押すことを最優先する
・膝だけで身体を押し出さない
・股関節から力を発揮する
・頭から身体の軸を崩さない
・地面を押した力を前方向へ伝える
ピッチャーへの効果
軸脚で地面へ力を加え、その反力を前方向への動きにつなげる感覚を養います。
足上げから力強い並進動作をスタートするための下半身の使い方につながります。
⑪ ニーアップ→ステップアウト
目的
・足上げから踏み出しへの連動性向上
・股関節の切り替え能力向上
・片脚支持から両脚支持への移行能力向上
・骨盤の移動方向のコントロール
・ストライド動作への準備
ニーアップ姿勢から前脚を踏み出し、片脚支持から
並進動作へスムーズに切り替えるトレーニングです。
やり方
① 片脚立ちでニーアップ姿勢を作る
② 軸脚股関節で身体を支える
③ 骨盤を前方へ移動させる
④ 上げている脚をホーム方向へ伸ばす
⑤ 前脚を軽く着地させる
⑥ 前後に足を開いた姿勢で身体を安定させる
⑦ 元へ戻り繰り返す
時間・回数
左右 10 回 × 3 セット
ピッチャー向けポイント
・前脚だけを先に出さない
・骨盤の移動に合わせて脚を出す
・軸脚で地面を押しながら移動する
・前脚着地時に身体が左右へ流れない
・ホーム方向へ真っ直ぐ動く
ピッチャーへの効果
足上げから前脚を踏み出すまでの動きをつなげることで、
軸脚で作った力を並進動作へスムーズに移行させる能力を高めます。
⑫ ニーアップ→リーチ
目的
・片脚支持能力向上
・股関節と体幹の連動性向上
・足上げ姿勢でのバランス能力向上
・身体を⾧く使う感覚の獲得
・並進開始時の姿勢コントロール向上
ニーアップ姿勢から腕を大きくリーチすることで、
片脚で身体を支えながら上半身をコントロールする能力を鍛えます。
やり方
① 片脚立ちでニーアップ姿勢を作る
② 軸脚股関節で身体を安定させる
③ 両腕、または片腕を前方へ伸ばす
④ 指先を遠くへ伸ばしながら姿勢を維持する
⑤ 骨盤と体幹が崩れない範囲までリーチする
⑥ 元の姿勢へ戻る
⑦ 左右を入れ替えて繰り返す
時間・回数
左右 10 回 × 3 セット
ピッチャー向けポイント
・腕を伸ばしたときに軸脚が崩れない
・腰を反らない
・骨盤を水平に保つ
・軸脚股関節で身体を支える
・頭から指先まで⾧く使うイメージを持つ
ピッチャーへの効果
足上げ姿勢で上半身を動かしても軸脚が崩れない能力を高めます。
下半身を安定させながら上半身を自由に動かす土台を作り、その後の並進・回旋動作へつなげます。
⑬ シングルレッグ・ヒップロック
目的
・片脚支持能力の向上
・中臀筋を中心とした股関節安定性向上
・骨盤の左右方向への安定
・軸脚で身体を支える能力向上
・足上げ姿勢の再現性向上
片脚立ちで骨盤の位置をコントロールし、
軸脚側の股関節で身体を安定させる能力を鍛えます。
やり方
① 真っ直ぐ立った姿勢から片脚立ちになる
② 反対側の膝を腰の高さ付近まで引き上げる
③ 軸脚側のお尻に力を入れる
④ 上げた脚側の骨盤を軽く引き上げるようにして水平を保つ
⑤ 頭・胸・骨盤を一直線上に保つ
⑥ 姿勢を数秒キープする
⑦ 一度緩めて繰り返し、反対側も行う
時間・回数
左右 10 秒 × 5 回 × 3 セット
ピッチャー向けポイント
・軸脚側の骨盤が外へ逃げない
・上半身を横へ傾けてバランスを取らない
・軸脚のお尻で身体を支える
・膝を完全にロックしない
・「高く足を上げる」より「骨盤を安定させる」ことを優先する
ピッチャーへの効果
投球の足上げでは、片脚になった瞬間に
軸脚側の股関節が身体を支える必要があります。
ヒップロックによって骨盤を安定させた片脚支持能力を高めることで、
足上げで身体が横へ流れるのを抑え、
軸脚に力を蓄えた状態から並進動作へ移行しやすくなります。
