ピッチングにおける『1°』はあまりにも大きすぎる？

こんにちは！
BASEBALL ONEです。

ある放送局の
メジャーリーグ中継を観ていたら
球速表示に変化が！

それは、
小数第1位も表示されるように！

ところで、
『161km/h』と『161.0km/h』
同じようで違うのですが、
何が違うのでしょうか？
ご存知ですか？？

まず、
テレビに表示される球速は
本当の値(真値)ではなく、
スピードガンなどで計測した
いわゆる測定値であり、
その精度は
測定器によってバラバラ！

そこで、
「どうせなら測定結果と一緒に
精度も表しちゃえ」
ということで
考えられたのが
『有効数字』
という表現方法！

意味は
「最小桁には誤差が含まれますよ～！」
といった感じ！

例えば、
『161km/h』と表した場合、
「真値(aとする)は
160.5≦a<161.5
の範囲にありますよ」
という意味！

一方、
『161.0km/h』と表した場合、
「真値aは
160.95≦a<161.05
の範囲にありますよ」
という意味！

よって、
答えは… 精度！

では、
測定精度が
どの程度影響するのかを
実際に確認

まず、
用いる計測器は
『Rapsodo PITCHING』

次に、
使用するデータは
『Horizontal Angle』

なお、
『Horizontal Angle』とは
投球ボールの
リリース直後における
サイド角度であり、数値は整数表示

つまり、
0°と表示された場合、
真値aは

-0.5°≦a<0.5°

の範囲に存在

ここで、
1°の幅は
長さに換算すると
どれくらいになるのかを検証

分かりやすいように
マウンド-ホームベース間(18.44m)のうち、
プレートから1.44mの位置で
『Horizontal Angle』を
ジャスト0°でリリースし、
そこから17m進むと仮定

この軌道に対して
-0.5°≦a<0.5°を考えると、
ホームベース到達時における
ボール位置(xとする)のブレ(左右)は

17m×tan(-0.5°)≦x<17m×tan(0.5°)

となり、
計算すると、

-0.148m≦x<0.148m

ちなみに、
硬式ボールの直径は
最大でも0.07484m(7.484cm)

よって、
ボール1個分の
出し入れが物を言う
野球において
この誤差は致命的…？

というように
1°のズレが
大きな差になることを
お伝えしましたが、
では、
ブレを無くすためには
全く同じ動作を
しなければならないのでしょうか…？

これについて
生理学者のベルンシュタイン氏が
ある実験を行いました！

まず、
熟練者にハンマーで杭を
打ってもらいます

その際、
ハンマーや腕の軌道を計測

すると、
パッと見は同じにもかかわらず、
各軌道は毎回違う
という結果に

しかし、
ハンマーは
目標の杭を
毎回正確にヒット

つまり、
寸分の狂いもなく
動いているように見えても、
実はバラツキがあり、
それを微調整して
結果を揃えている
ということ

これを
『ベルンシュタインの非反復性理論』
と呼びます！

要するに、
再現性は、
修正能力が鍵を握っている
と言えるでしょう！

ぜひ参考にしてください！！

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