BASEBALL ONE

 

 

西濃運輸 大野

 

 

 


こんにちは
BASEBALL ONE

西村 画像

ベースボールアナライザー
西村昌太朗です。

 

僕が社会人野球の世界に飛び込んだ
1年目。初めての公式戦が
岡崎市民球場で行われた。

僕たちの試合は2試合目からのスタート
だった事もあり
球場に着くなり1試合目の試合を
観戦(偵察)することになった。

この1試合目

西濃運輸が試合を行っていた。
社会人野球のことをほとんど
知らなかった僕にある先輩が
『西濃運輸は強いぞ。ちゃんと見とけ』と
アドバイスをくださった。

その当時スカイブルーのユニホームだった
西濃運輸。いかにも社会人野球というような
雰囲気のチームだった。

先行の西濃運輸の攻撃が終わり
守備位置へ各選手が走り出した。

この時。とてつもない
ダッシュでグランドを駆け抜けていく
選手がいた。しかもフェアゾーンではなく
ファールゾーンを猛烈なダッシュで。

これが
西濃運輸・大野正義選手との
出会いだった。

 

| 食事

この日から
大野選手のことが気になって気になって
しょうがなかった。

寮に帰るなり
グランドスラム(社会人野球雑誌)を
めくり大野選手の事を調べた。

身長、体重、出身校
好きな言葉など何度も読み返した。

すると
僕が所属するチームに
大野選手と同じ大学の
先輩がいる事に気づいた。

すぐにその先輩の部屋へ出向き
『大野さんと食事に行かせて下さい』
『お願いします』と

何度この先輩にお願いした事か。
今思えばこの先輩にも
失礼なことをしていたと思う。

そんな熱意も実り
大野選手との食事会が開催された。

野球の事を質問しまくるぞ!と
意気込んでいた僕でしたが
お店に大野選手が現れた瞬間。

緊張がMAXに!
あまりの緊張に
唯一、この時の記憶だけが無くなっている。
自分からお願いしておいて
こんな事になってしまった。

| 真似ばかり

東海地区のチームというのは
定期的にオープン戦(練習試合)が開催される

西濃運輸と試合があるとなれば
もう前日からワクワクしていた。

当然
僕は大野選手の一挙手一投足を
追いかけた。
投げ方、打ち方、ユニホームの着こなし。
全て頭に焼き付けた。

打撃フォームは当然真似をした。
その当時、
大野選手は低い姿勢で構える前に
バットをゆらゆらさせていたのですが
そういった仕草まで真似をしていた。

| 準備

そんな大野選手と先日
久しぶりに再開できた。

西濃運輸 大野

それも試合を間近で観戦できる。
ワクワクしていた。
先ほどの食事会のようにだけは
ならぬようにと心を引き締めていた 笑

残念ながらこの日
ベンチスタートだった。
大野選手。

試合に出てくれる事を楽しみにしていたが
そんなことは関係無くなるほど
またも大野選手の立ち振る舞いに
圧倒された。

試合開始直後から
とにかく体を動かしていた。

まずはこうして
若手選手へのアドバイス。

西濃 大野

試合展開(守備時)によって
的確に起きうる状況に対して
予めグランドへ声を出す。

 

グラブをはめて
ボールを持ってベンチで控える。
ほとんどのイニングを
こうして立って過ごしていました。

西濃運輸 大野

5回の整備の際にはキャッチボールを始め
肩をもう一度作り直す。

 

バットをもちスイングを繰り返し
相手投手とタイミングを合わせながら
スイングを行う事も繰り返していました。

大野3

 

それが終わったと思えば
次はダッシュを繰り返す。

西濃運輸 大野
この長い棒状のゆなものを
使って肩甲骨のストレッチも
入念に行っていました。

 

西濃運輸 大野

 

休憩して水分補給や
サプリメントを摂取する際にも
相手チームから目を離す事なく
観察し試合展開を常に見ながら
準備を繰り返していました。

 

当たり前の話ですが
こうした徹底した準備というのは
強制されるものではなく
ベンチスタートの選手としての
最低限の仕事です。

しかし、ここまでの準備を
妥協なく続けている大野選手の
姿には本当に感動しました。

小中高生の選手は
おそらく監督やコーチから
『準備しておけ!』と言われてから
準備をスタートする事でしょう。

しかし
当たり前の事をやれ!なんていう暇もないぐらい
こうしたトップレベルの野球というのは
緊張感に包まれます。

ちなみに
大野選手は今年32歳。
大学ではキャプテン、西濃運輸でも
バリバリのレギュラーでした
しかし、こうしてベンチスタートになろうが
ふてくされることなく
選手としての準備を怠る事なく
繰り返す。本当に素晴らしい姿を
見させていただきました。

 

あのイチロー選手も
ヒットを多く打つからチームメイトに
信頼されているわけではありません。

どんな状況でもどんな状態でも
『イチローは徹底した準備をしている』と
たくさんのチームメイトがコメントしています。

遠くに飛ばす!
速いボールを投げる!
速く走る!

確かに選手としてのこうした
願望は分かります!

しかし!そうなったときの姿勢
その選手としての本当の器量が
試されるのです。

昨年、都市対抗という大舞台で
優勝した西濃運輸。

しかし、こうして
妥協無き準備を繰り返す
ベテランと呼ばれる選手がまだまだ
泥だらけになりながら
野球に取組む姿勢を見させてもらうと

どでかいネックレスをして
大口開けてガムをもみくちゃにしながら
特大ホームランを
打ってくれるプロ選手よりも
数百倍野球人としては心を満たしてくれる。

試合だけではなく
こうした普段見る事ができない
野球人としての姿勢をこの
大野正義選手はオープン戦という舞台でも
見せてくれた。

こうした姿をより多くの
少年達に届けたいという思いから
このブログを書いています。

上手い下手ではなく
調子がいい悪いではなく
最低限できる『野球人としての準備』

あなたも
大野正義から!
社会人野球から!
その準備を
学んで!肌で感じて!
みてはいかがでしょうか?

5月22日
都市対抗東海地区2次予選
開幕!

 

PS
試合が終わり
休憩もなくすぐに
西濃運輸は練習がスタートしました。

大野8 大野0 大野11

↑ティーを繰り返す
大野選手。1球も無駄にする事なく
打ち続けていました。

大野選手!ありがとうございました!

おおの

西濃運輸 硬式野球部
オフィシャルサイトはこちら▶

 

このブログの執筆者

西村 画像

BASEBALL ONE 代表・ベースボールアナライザー
 西村昌太朗
(ニシムラショウタロウ)

2012年 野球専門・動作解析サポート
BASEBALL ONE設立。
現在までにプロ野球選手をはじめ、
全国の社会人選手から少年野球選手、
女子ソフト選手など数多くの選手をサポート。
またチーム単位でのサポートも実施中。
年に数回行われる限定キャンプや
セミナーには県内だけでなく全国の選手や
その保護者が参加するほどの人気。
また自信が配信するビービーワン!通信は
県内最大級の配信数を誇るメールマガジンへと成長し、
購読者は指導者から選手までと
幅広い層に好評を得ている。
2014年のアクセス数が63万アクセスを記録し
野球情報専門のブログとしては急激に
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